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2014年1月23日 (木)

東松島のおそば屋さん

先日、取材で訪れた東松島市で、あるおそば屋さんを訪ねました。

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その名も「東京玉川屋」さんといいます。

宮城県にあるのに、店名に「東京」がつくのは、なぜでしよう?
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お店を切り盛りしているのは、長島浅一さんと早苗さんご夫妻。
2012年の6月「そばうどん」という雑誌の取材でこの店を訪ねて以来なので、お訪ねするのは1年半ぶり。お元気そうで何よりです。
元々この店は、東京でそばの修業をしていたさんのお父さんが、20数年前に東松島へ移住して開いたお店でした。
「ちゃんと東京で修業した、江戸前の味。だから東京玉川屋」。店名にはそんな思いが込められています。
しかし、お父さんは震災の数年前から体調を崩されて、お店も休みがちでした。娘の早苗さんは、東京でこれまたそば屋の浅一さんと出会い結婚。浅一さんは銀座に本店をもつ老舗で16年働いていたので、自然に「継がないか」という話が持ち上がりました。
2人は、ようやくお店を継ごうと決めて、東松島に移住。2011年4月にオープンの予定でした。ところが……
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お店は、住宅街。しかも、定川の堤防のすぐそばにあります。震災の時は、ここから海水とヘドロがあふれて、お店の中まで流れ込んできました。
背の高い浅一さんの腰の高さまで水が来て、一週間引かなかったそうです。
早苗さんのお父さんは、厨房の道具をいつでも使える状態で残していたのに、製麺機は大破。業務用の冷蔵庫も扉が凹んでしまうほどのいきおいだったそうです。
そこからはお店の掃除がもうタイヘン。「再開しても、はたしてお客さんは来てくれるのか」、不安でいっぱいだったといいます。
それでも製麺機のメーカーさんや、いろんな方の協力を得て、震災の年の8月にオープン。再開の時、お店を創業したお父さんは「店名を変えないように。あとは好きにしていい」と、浅一さんに告げたそうです。
だから今も「東京玉川屋」。二代続けて東京の味を伝えます。
久しぶりに天ざる(1100円)をいただきました。
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そばは白くすっきり。江戸前の味。
野菜は、今回は天ぷらですが、かき揚げを作る時も、オーダーが入ってから刻む。そんな丁寧な仕事ぶりが伺えます。
東京と違うのは麺と海苔の量。東京のおそばは、あっという間にペロリ。
しばらくするとすぐお腹が減るぐらい少ない(笑)。
だけど、宮城県民はそれではナットクしないので、ここではたっぷり盛りつけられています。
Photo
2年前、私が書いた柴田書店の「そばうどん」の記事が、飾ってあったのもウレシい。[被災してがんばる東北のおそば屋さん、4軒訪ねました]
市街地や観光地から外れた住宅街の中にあるので、ちょっとわかりにくい場所ですが、そば好きの方は、ぜひ!
江戸前のそばが、たっぷり味わえる東松島の「東京玉川屋」さん。
東北のみなさんはもちろん、そば通のみなさんにも、ぜひ訪れていただきたいお店です。

 

宮城県東松島市赤井字川南7-18
TEL0225-83-4788
営業時間/11時〜16時
定休日/火曜日

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