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2013年5月20日 (月)

魚たちは、今…【福島編】

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はい、こちらはミズダコのお刺身。

3月16日、いわき市のアクアマリンふくしまで開かれた「めひかりサミット」の席でいただきました。 マダコに比べ、足が大きくて太く、ぷりぷりとした弾力のあるミズダコは、福島から茨城沖で漁獲される「常磐物」のお魚のひとつとして知られています。

が、原発事故以来、福島県の沿岸漁業はストップし、漁師さんたちは、操業できない日々が続いていました。福島県水産試験場の人たちは、海から魚を採取して、そこに含まれる放射線量を計りました。その検体数は8000以上。徹底的に計りまくった結果、水産物と放射性物質の間には、ある一定の傾向が見られることがわかってきました。

それがこちら↓ 0303_2 これは、福島県水産試験場の五十嵐敏さんのお話の中のひとコマ。 3月3日、ひたちなか市で開かれた研究集会に参加した時の模様です。
●シラスは、原発事故直後高濃度汚染されていましたが、それは放射性物質の降り注いだ海面近くを泳いでいたから。元々世代交代の早い魚なので、翌年漁獲されたものからは検出されていません。
●広い海を泳ぎ回るカツオのような回遊性の魚種、水深300m以上の深い海にいるキチジ(キンキ)なども不検出。
●さらにイカ、タコ、エビ、カニ、貝、ナマコもずっとND。
ただし、いわきの特産ウニからはセシウムが検出されていて、「合わせてアワビ漁も解禁できないジレンマ」を抱えているそうです。
一方、なかなかセシウムの値が下がらないのが、比較的浅い場所にいる根魚のメバル、カレイ、ヒラメ、スズキなど。釣りの対象としてお馴染みの魚たちです。
では、なぜイカやタコからはセシウムが検出されないのでしょう?
↓水産庁の森田貴己さんが教えてくれました。
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「海の魚は、海水と身体の塩分濃度に差があり、それを調節しながら生きている。それに対してイカやタコ、貝類などの無脊椎動物は、身体の中と外で同じ浸透圧を維持しているので、塩分が素通りの状態が保たれている。だから海水の濃度がきれいになった瞬間、同様に下がっていくと」のことでした。

そうした調査結果を踏まえて、  今、福島県の相馬沖では、以下の魚種の試験操業が行なわれています。

ミズダコ
ヤナギダコ
スルメイカ
ヤリイカ
ケガニ
ズワイガニ
沖合い性のツブ貝(シライトマキバイ、チヂミエゾボラ、エゾボラモドキ、ナガバイ)
キチジ(キンキ)
アオメエソ(メヒカリ)
ミギガレイ(ニクモチ)
コウナゴ(イカナゴの稚魚)
それからめひかりサミットでは、こんな魚もいただきました。
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いわき市のお魚、メヒカリの唐揚げ。 それから…… 0316_0127 ドンコ(エゾイソアイナメ)の味噌汁。ホントに久しぶり。懐かしい味です。 

原発事故で、大きな痛手を受けた福島の魚たちと漁業。
それでも現場の人たちは、真剣に汚染状況と向き合い調査を続け、安全な魚を送り出す道を模索しています。
まずはタコとイカ、カニ、巻貝が、その先頭を切って泳ぎ始めました。
福島の海は、一歩ずつ復活への道を歩み始めています。

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